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めくる映像 _ 特集

Posted on:2019年7月20日 at 19:22

めくる映像 _ 特集 2018年1月16日(火)− 2月18日(日) @コ本や honkbooks 伊東友子・時里 充

「めくる映像」シリーズに登場するのは、本と、それをめくる手です。
本を読むために私たちは自らの手でページをめくりますが、 視界に入ってくるはずの手は、本のテキストに関係なく、意識の外側にあります。
本シリーズの映像の中に登場する手は、すでにテキストが印刷された本を制御する存在です。
ページがめくられていくことと、映像が流れていくこと。二つの時間はちぐはぐです。
テキスト、本、めくる手、映像。それらをつなぎあわせるのも、離れさせるのも、鑑賞者のみなさまなのです。
ディスプレイに現れているものは、それらが未分化のまま、一層になったものです。

「めくる映像 _ 特集」は2018年1月16日(火)− 2月18日(日)に王子にある古本や「コ本や」で行われた「めくる映像」シリーズの展覧会です。
通常、本を読む人、映像を見る人の「鑑賞者」たちは常にそのメディアの中に没入しています。
その鑑賞者を外側から俯瞰し観察する、「第三者」の視点への考察がきっかけになっています。
このシリーズでは本が読まれる・映像を撮影することで、それを外から観察するメディアの入れ子構造を生みます。

最初に制作した、「実験01」の中では、その構造を構築するための試みを行いました。
本の中、映像の中、鑑賞者の視点、またそれ以外の視点への解釈です。
続いて制作した「実験02」「実験03」「実験04」は、それらの要素を抜き出し、一つずつの映像にしたものです。


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